照明設計とは、住居、店舗、オフィスなど分野を問わずあらゆる場所で、使用目的や立地条件などに応じて、人々が安全で快適に活動するのに最も適した光の環境を実現する計画のことです。例えば、自宅のリビングや寝室ではリラックスできる照明、幼稚園や保育園では活動的かつ成長期の目に優しくなるように、福祉施設などでは心身ともにくつろぐことができ、ストレスを感じにくくさせる照明、病室では診療の場としての機能性と生活の場としての快適性を両立させる必要があります。お客様の立場に寄り添い、ニーズに合った理想の照明を実現することが照明設計の仕事です。

現状行われている照明計画は、ほとんどの場合が照度計算に基づいた明るさ（照度）のみを考慮して設備計画の一つとして進められています。しかし、本来の照明計画は、照度だけではなく人を取り巻く環境要素としての『光環境の計画』が重要です。光は身体的影響から心理的影響まで、人に多大な影響を及ぼします。そのような光の効果や影響を熟知した上で場所に応じた照明環境提案をするために照明設計が必要になります。